乳房再建専門外来

乳房再建専門外来について

乳癌により乳房を完全に、ないしは部分的に喪失してしまった患者さんに対し二期的乳房再建手術を行っております。二期再建とは、乳がんの手術後、期間をおいてから乳房を再建する方法です。
乳房再建を御希望される患者さんに対し、完全予約制の特別外来を御用意しております。キズが気になる方、また他院で手術をした患者さんでも構いません。詳しくは乳腺外科外来までお気軽にお尋ねください。

『乳房再建ナビ』で当院の情報が紹介されました。
http://nyubo-saiken.com/

乳房再建手術について

現在、日本人女性の30人に1人が乳癌になると言われています。小山記念病院乳腺外科は、順天堂大学医学部形成外科と協力して、不幸にして乳癌により乳房を完全に、ないしは部分的に喪失してしまった患者さんに対し二期的乳房再建手術を行っております。二期再建とは、乳がんの手術後、期間をおいてから乳房を再建する方法です。基本的には術後何年たってしまっても希望があれば手術が出来るというメリットがあります。そのため、乳がん治療後にゆっくり時間をかけ精神的にゆとりをもった状態で手術に望むことができます。そして乳房切除の手術から時間をおいているため傷が落ち着いており、形のよい乳房を作ることが出来ます。その方法としては、主に御自身の体の一部(例えばお腹や背中の脂肪や皮膚)を、血行を保ったまま移植することでより質の高い乳房再建を行います。

またこの治療法は健康保険が適用されます。

二期再健とは?

乳房再建術は大きく分類すると一期再建と二期再建に分けられます。
一期再建とは乳がんの手術の際に同時に乳房を再建する方法です。
二期再建は乳がんの手術後、期間をおいてから乳房を再建する方法です。
一期再建は、患者さんのメリットとして、1度の手術で乳がん切除と再建が同時におこなえるという点があります。
一方、二期再建は、乳がん手術を行った後、基本的には術後何年たってしまっても希望があれば手術が出来るというメリットがあります。
そのため、乳がん治療後にゆっくり時間をかけ精神的にゆとりをもった状態で手術に望むことができます。

自家組織による再建

患者さん自身の体の一部の組織を胸に移植する方法です。
患者さんご自身のほかの部分から、皮膚と脂肪と筋肉を移植します。
大きく分けて「腹直筋皮弁」を用いた再建と「広背筋皮弁」を用いた再建、「遊離皮弁を用いる方法」と3つの方法があります。乳房を造るほど大きな組織は、ほかの部分から移植しても、血液のめぐりが不良だと、新しい場所にうまくくっつくことはありません。
「腹直筋皮弁」も「広背筋皮弁」も筋皮弁という言葉がついていますが、この筋肉は移植した後に動かすことを目的にしたものではなく、この筋肉の中に血液が豊富に流れ、その上の脂肪や皮膚に十分な血のめぐりを送り届けるためのものです。
「腹直筋皮弁」と「広背筋皮弁」が多く使われている理由は、スポーツ選手や職業の問題がなければ、これらの筋肉を別のところに移しても日常生活には問題がないことと、十分な量の組織を移動させることができることによります。

1.腹直筋皮弁

腹直筋皮弁とは、いわゆる腹筋の片側を使って、下腹部の脂肪と皮膚を胸に移動させる方法です。
上方に血管がつながった腹直筋に皮膚と脂肪をのせてみぞおちのところまで持ち上げ、胸の方へ反転して、筋肉と脂肪の厚みで乳房を再建する方法です。

2.背広筋皮弁

懸垂をするときなどに用いる背中の広い筋肉を用います。
背中の皮膚は斜めに切り、まわりの脂肪も一緒につけて胸に持ってきます。

3.遊離皮弁

腹直筋皮弁の筋肉をできるだけ犠牲にせず、皮膚や脂肪に分布している血管とその周囲の最小限の組織を顕微鏡を使って掘り進めて行き、つなぐ手術です。

保険診療での再健

これまで筋皮弁による方法とシリコンインプラントなどの人工物を用いる方法と自分の身体の脂肪や筋肉を移植する方法があります。シリコンインプラントを使う乳房再建術には保険の適用がなく経済的負担が重かったのですが自家組織を移植する方法は保険の適用があるため経済的な負担が少なくなります。

担当医師

水野 博司

職位

  • 順天堂大学医学部附属順天堂医院 形成外科教授

学会・専門医

  • 医学博士
  • 日本形成外科学会形成外科専門医、同評議員
  • 日本再生医療学会評議員
  • 日本創傷治癒学会評議員
  • 日本下肢救済・足病学会評議員
  • 日本美容外科学会評議員

担当医

水野

※毎月1回、指定された木曜日

診療時間

診療日診察時間
[完全予約制] 木(月1回指定日)9:00~11:30